第一章 淡き青と淡き海

25/29

60人が本棚に入れています
本棚に追加
/306ページ
 黒は暗殺チームで、 その組頭がこんなに短気でいいのか。  が、俺の頬から血が流れた。 当たったわけではないが、空気が走ったのだ。 血、自分の血は、久し振りに見た。 「あ、血が……」  しまった、血を見つめていたので、戦闘モードに入ってしまった。  亜空間が糸状になり、周囲に張り巡らされる。 その糸は次第に増し、渋谷を取り囲む。 「そんなもんですか、 元、鉄鎖の黒のナンバー3に入る人が」  渋谷は、左雨を亜空間に投げる。 俺は、左雨を殺すつもりはないので、つい、亜空間を解除してしまった。 「そうだね、だいぶ、甘くなったよ」  でも、俺は鉄鎖の黒のナンバー3などではない。 黒としては、かなり下のほうだった気がする。
/306ページ

最初のコメントを投稿しよう!

60人が本棚に入れています
本棚に追加