第二章 淡き青と淡き海 2

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 水深は深い所は、三千メートル、浅い所で五百メートルある。 宇宙からの観測では、実験船の沈んだ位置が分からない。 まず、海上から探索し、位置を特定する必要があった。  俺はコクピットに全員を集める。 全体を、全員で知っておく必要がある。 「俺は、棺桶で降りてみる。 折り畳みの船を用意しているので、実験船の場所を特定する」  棺桶とは個人用のシェルターのようなもので、 通常は宇宙事故の場合に使用する。  折り畳みの船は、布製のボートで、 見つかりそうになったら燃やしてしまえば良い。 ボートには、不審な物質は何も使用していない。 移動のエンジンは、光発電にしてみた。 二十時間が昼ならば、発電でも、そこそこ走れる。 帆も用意してみたが、 風向きもあるので、エンジンでの移動がいいだろう。
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