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「御卜?」
御卜が、恐る恐る俺の腕を掴む。
俺が亜空間を渡すと、御卜はほっと溜息を付いた。
「暗闇ではなく、人の姿を見ました」
いや、光だけでいいのだけど。
「どんな?」
「俺によく似た感じの人で、まるで、兄のようでした」
四羅なのかもしれない。
任務で死んでしまった兄貴分、
遺体を運ぶ時に亜空間に入れ、そのまま消滅してしまった。
「まさか……」
御卜は、四羅によく似ている。
まさか、親子ではないのか。
でも、御卜が生まれた時には、四羅は既に死んでいたはず。
必死に可能性を考えてみた。
孫と言っても、やはり年齢が合わない。
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