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「……御卜、相性が良すぎて、逆に亜空間を渡せない。
俺が量をコントロールできない」
こんなこともあるのか。
俺が、僅かに亜空間を渡そうとしても、雪崩れるように亜空間が移動する。
「苦戦しているね。大和にしては珍しい。
生まれつきのゲートキーパーなのにね」
響紀が笑う中を、
歩いてきた心吾が、真剣な顔で俺の腕を掴んだ。
「引きずられていますよ。
今のは、相性が良いとくくるのではありません。
流し過ぎれば、取り込みますよ」
その一言で、響紀と時季も、状況を理解したらしい。
「御卜、鬼城に戻ったら、鬼城の頭領に面会を求める。
そこで、鬼城の亜空間を貰い受ける」
他の亜空間があれば、拮抗するので、取り込みを防げるかもしれない。
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