第二章 淡き青と淡き海 2

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 パラシュートで海上に降りるのだが、 開いたのが遅かった気もする。 激しい衝撃の後に、棺桶の動きが止まった。 「海水!」  爆破していないのに、中に海水が入ってきた。 しかも少量ではない。  俺は、出口を蹴り開けると、機材を外に出そうとした。 しかし、開いた扉の向こうは、水であった。  落ちた衝撃で、かなり沈んでしまったらしい。  出せるだけ機材を出すと、酸素ボンベの酸素を布に出し、 浮き輪にして浮かぶ事にした。  布は、パラシュートのものであった。  やっと水面に顔を出すと、ビナマナカハナは夜であった。 目立たないように、夜に降りたのだが、 こんなに機材が散ってしまうとは思わなかった。
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