第二章 淡き青と淡き海 2

24/30

60人が本棚に入れています
本棚に追加
/306ページ
 黒髪に黒い目で、りりしい顔をしていた。 十代のようだが、それ以上は分からない。 幼くも見えるし、表情は大人びていて、 二十歳前後にも見えた。 「機材が」  かなり沈み、かつ、流されただろうか。  俺が飛び込んで探してみると、少年も飛び込んでいた。  少年は自在に海の中を及び、 俺よりも早く機材を拾い揚げると、船に投げ揚げていた。  少年のおかげで、九割は回収できた。 これで、当初の計画が続行できる。 予備も持っていたので、 無くなった一割の分は補うことができる。 「君はどこから来たの? 星が落ちてきたから、追いかけて来たら君がいた」  俺が上を指差すと、少年は嬉しそうに笑っていた。
/306ページ

最初のコメントを投稿しよう!

60人が本棚に入れています
本棚に追加