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「ああ、近くで見ると、目が紫だ。それに、肌が白い。
すごく、きれい……花みたいだ」
少年は、自分のボートに俺の布製の船を繋ぐと、漕ぎ出していた。
「あの、俺、やることがあって。
急いでいるので、ここで失礼します」
繋いでいるロープを切ろうとナイフを投げると、
そのナイフが鞭のような紐で外されていた。
「朝食を一緒に採ろう。
それから、君のすることに協力するから、いいよね」
すごい勢いで、船が運ばれていく。
光発電など、この星では腕力には敵わないのかもしれない。
何も無いと思っていた海に、小さな家が見えてきた。
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