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「中庭は、子供のためのものだよ。
海で亡くなる子供は、どこも多い」
俺が中庭に出てみると、ガラスのない窓から、
少年が俺を見ていた。
「同じ年くらいだよね?何歳なの?名前も教えて欲しい」
同じ年ではないだろう。
「年は二十二歳。名前は大和」
「あ、俺よりも年上なんだね。すごく幼く見えた。
俺は二十一歳、名前はトーヤ」
そっちが二十一歳というのに、驚いた。
十代にしか見えない。
「待っていて、中庭で朝食にしよう!」
中庭に咲いた花は、四方を壁に囲まれ、風から守られているのか。
小さなテーブルを持ってきたトーヤが、
花の中に入って行った。
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