第三章 君のいる島

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 島の食事は、海産物だけしかなかった。 主食がワカメのようなもので、魚は大量にある。 「この島は小さいからね、 果物の類はないけど、他の島では植物や果物もあるよ」  こんなに魚を食べたのは、初めてであった。 「で、君は何をしに来たの?」  中庭というのは、尋問室なのだろうか。 俺が、トーヤを見つめると、トーヤが目を逸らした。 「まあ、いいよ。言いたくないなら。 でも、夜の海は怖いよ。波が変わるから……」  今、説明をしようとしていたのに、 トーヤは立ち上がって、ドアを開けてくれた。 俺は、ドアから外に出ると、船へと向かった。
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