第三章 君のいる島

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「……それから皆は、色々と変になった。 俺は、年をとっても、その時の姿のままでいる。 皆が俺を不気味だという。 長兄はみかねて、漁に連れてくる」  そうなのか、だから姿が子供のようなのか。 「……大和はきれいだ。初めて見た時は、夜の神かと思った。 ずっと、捕まえていたい」  俺の親父の火の屋も、姿を変えていない。 どういう論理なのかは分からないが、 シェリエの特性の一部なのかもしれない。  実験船には、何が搭載されていたのか。 機密というのは、何だったのか、とても気になる。 「ごめん、トーヤ。仲間と連絡を取ってくる。 戻ってくるから、外に出して」 「仲間?大和は仲間と来ているのか」  俺は、頷くと、中庭へと抜けてみた。 中庭ならば、トーヤも出してくれる。
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