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トーヤは船のロープを掴むと、又、杭に縛り付ける。
「この星の雨は、海に出たら危険」
波が荒れると、雨が来るという。
トーヤが、葉のようなものを島中に並べ、その先を池に導く。
雨水を集めるのだろう。
浮島が大きく揺れ出すと、雨が降り出した。
パラパラとした小降りであるが、浮島は大きく揺れる。
「船では危険」
部屋に入っていても、床に転がる程の揺れであった。
「トーヤの兄さんは大丈夫なの?」
「兄、シナイか?シナイは親島に戻っているから平気だろう。
漁をして、ここに魚を置き、親島に戻る」
魚が貯まってくると、島ごと親島に行く。
魚を降ろすと、又、漁に出るのだそうだ。
兄と住んでいると言っても、兄は常備居るわけではないらしい。
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