60人が本棚に入れています
本棚に追加
「……俺はシェリエという種族で、生粋に近い。
食べ物も呼吸も、週に一回でもいい。眠るのもそう」
「シェリエは皆、そんなにきれいなの……?」
シェリエの姿、
姿は人と変わらないかと思う。
「人の種族だよ、シェリエも。姿は同じだろう」
トーヤが首を振っていた。
「すごく儚くて、夢みたいに消えそうな姿だよ。
きれいで、海にも空にも溶けそう」
どんな姿なのか想像ができない。
「でも、ありがと。俺、バナナは結構好き」
でも、このバナナは堅い。
そのまま食べるものではなかったのだろうか。
「浜が減ってしまったよね?俺の砂を足しておく。
俺、潜るのは平気で海底まで行けるから」
「それは分かったけど、今もかなり、流されていただろ。
相棒が必要ではないの」
相棒か、鬼同丸のシェリエは俺だけであったような気がする。
次に息が長いのは、袈裟丸であろうか。
最初のコメントを投稿しよう!