第四章 南国と楽園

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 しかし、トーヤは快く自宅に招待してくれた。 しかし、この人数では、食事も大変であろう。 俺は、せっせと浜に砂を足す。  砂の少なくなっていた浜が、元通りになった。 俺が満足して部屋に近付くと、トーヤが立って何かを見ていた。 「御卜?」  御卜は、動物の世話をしていた。 その姿をトーヤがじっと見つめている。 「……きれいというのは、御卜をさす言葉だろう?」  トーヤは顔を真っ赤にした。 「大和はきれい過ぎるけど、 御卜は隣にいてくれるみたいに優しい」  親しみやすいという意味であろうか。 確かに御卜は優しい姿で、親しみやすい。
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