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「御卜はかわいいからね、俺は振られたけどさ」
俺の言葉に、トーヤが激しく動揺していた。
「大和でも振られるのですか……」
「当たり前。振られる方が多い」
トーヤはまじまじと俺を見ていた。
「俺は食事をしなくてもいいけど、袈裟丸は食べるからね。
非常食を使って欲しい」
船に積んでいた非常食を持ってくると、
意外にも、トーヤは驚きはしなかった。
保存食も見慣れているらしい。
「……大波の後、こんなのを配られて食べていたよ。
不味い!」
どこかの国が支給したのだろうか。
「いいや、これは、そんな不味いものではない」
蓋を開けて、トーヤに食べさせると、トーヤも納得していた。
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