ばれてはいけないことですよ

8/10
前へ
/16ページ
次へ
そんな彼がなぜか全校集会の壇上に立っていた。 今月の集会は“中学生に恋愛は必要か”という題で議論や体験談を語っていた。 おれは息を飲む。 なんでそこにお前がいるんだよ。 「中学生の恋愛はいけないと思います」 どの口がそう言うか!? その言葉を飲み込む。 「でも僕には好きな人がいてその人はなんと河山時子先生です。 その人の書いている本好きです」 それは一種の告白の様だった。 生徒の視線を集めたのはやはり自分だった。 「いや、七月先生に限ってないでしょ」
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加