番外編・・・怒りの知恵袋

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さて、 Yahoo!「 知恵袋」。 これは読者からのお悩み人生相談みたいなものである。 読者が悩みを打ち明け、その解決方法を、べつの読者がこたえる、というものである。 私が最近おもしろいとおもったものは、 「ファミリーレストラン」にたいするものだ。 たとえば、こんな中年女性からの悩みがあった。 あるファミリーレストランで持ち帰りの品をお願いした。 店員は、衛生上できませんと断った。 ところが、いぜんできたのだから、いつからできなくなったのかと聞いた。 店員が、店長に相談すると、 店長のはからいで、特別に持ち帰りの品を用意してくれた。 中年女性からしたら、たのんでいないのだからと思っていたら、 会計で品物代を請求され、逆上し、腹がたったというものだ。 そこでこのことを、 レストランの本部に苦情として電話してもいいでしょうか? というものだ。 こういったものを読むと、 いぜん私が書いたエッセイ「怒りの回転ずし」を思い出す。 このお話は、私が単品でお寿司をたのんだら、流れてきた私の番号札のお皿を、 勝手にべつのお客にとられた話である。 私が、そのことを店員さんにつたえ、その店員さんが横取りした客をたしなめた。 すると、横取りしたお客が予想外に逆上して怒りまくった、というものである。 ここで私は「安い店は、客も安い」という言葉でそのエッセイをしめた。 ちなみに、さきほどのファミリーレストランの件、 こういった質問にたいし、読者からはいろいろな回答がでてくる。 賛成派と反対派。 反対派のなかには、 あんたみたいな人をクレーマーっていうんだよ、というもの。 いい回答には質問者から「ベストアンサー」という称号がもらえるのだ。 「ベストアンサー」とはこのような回答だった。 店が悪い、店長が悪い。さあ、このことを本部に電話していいつけてやりましょうよ。 結局、質問者に同情してくれた回答が「ベストアンサー」なのである。 この「知恵袋」はけっこう笑える。 いろんな人がいるんだなー、と感心する。 これがファミレスではなく「コンビニ」だったら、 またそこにはお客側とお店側の、 どうでもいいことを大げさにに書いて、 さも同情してほしい「悩み」があるんだろうなー、 と思う。
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