スーパーは奥様方の怒りのたまり場

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スーパーに行くと、 「お客様からのお叱り」「お客様からのお褒め」 というお客からの投書に、店長からの返答コーナーがあり、 私は、これを読むのが好きである。 手書きの文書や、絵でそうだけども、 そこには必ず、書いた本人の性格がでる。 文字に怒りが込められていると、 まぁ汚い文字で、いかにも書きなぐった文字で、 あげくの果てには「店員の〇〇さんは」という実名まで書いてある。 ボードにその投書が貼り出されるときは、 当然その名前はマジックで塗りつぶされている。 この怒り、店長や社長に言いつけて、 この私を怒らせたその店員をこてんぱんに叱ってもらうんだから! キーっ! といった怒り声が聞こえてきそうである。 お叱りを読むと、だいたいこういう投書が目につく。 「店員同士のおしゃべりはやめて」 「果物の〇〇を買ったら、いたんでたのがあった」 「店員が無愛想だ」 お褒めを読むとこういう投書が目立つ。 「希望商品が入っていた」 「レジの方の対応がよかった」 「わからない商品を教えてくれた」 店長やフロア主任が苦情や意見に回答をするのだが、 お叱りには「申し訳ございません・・・」 お褒めには「ありがとうございます・・・」 という一文からスタートする。 なかにはマニアックな商品仕入れ希望の客には、 前向きに検討させていただきます。という、 あいまいな返答で茶をにごすことも忘れない。 みなさんも、地元スーパーにこういう投書コーナーがあったら、 ぜひ、ご覧になられることをお勧めします。 スーパー側は本来、こういう投書をどんな内容にせよ、 ありがたやー、ありがたやーお客さまーと、あがめるしかないのだが、 店長からすれば、「頭いてー」という投書が多いことに、 むしろうんざりしているはずだ。
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