第2章

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力への驕りもあり、彼女の性格はひんまがっている。 こんな寂れた村に送られたのも他の人への影響を少なくするためだ。 この村は王都が近いこともあり、農業をしない冬の間は皆王都に出稼ぎにいく。 今は冬が始まったばかり。 少なくとも3ヶ月は誰も帰ってこないのだ。 村人が帰ってくる前に食料補給という名目で城の者が訪ねてくる予定だ。 その時の様子次第で城に戻すのか村人と暮らさせるのかが決まる。 そんなことは知らないシルキーユは、ただひたすらに怒っていた。 一人きりの冬が始まった。
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