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喫茶店を出た私と美希は、拓哉の部屋があるマンションへと来て、拓哉の部屋へと入った。
部屋へと入った私と美希は、拓哉の行方の手がかりとなるものはないか、手当たり次第に部屋のあちこちをあさった。
そんな中、私が書斎として使っている部屋の机にあるパソコンを立ち上げ、パソコン内のフォルダを1つ1つをチェックしていると、1つフォルダ内に、拓哉が何かをまとめ記録したファイルがあり、そのファイルの記録を読み進めた私は。
「美希ちゃんッ!ちょっと来てッ!」
と、美希を書斎へと呼び、しばらくして美希がやって来ると、私はパソコンのデスプレイを見詰めながら、美希に。
「これ拓哉がこの前、出かけて調べていたものよ。本来はこの場所に私も一緒に行く筈だったんだけど急な出張で私はいけなくて、拓哉1人で行って来た場所。この場所の話しを聞くためもあって昨日、拓哉と会う事になっていたの。だぶんだけどね、この場所って歴史の伝説話があって、ここを調べていた人が、これまでも行方不明になっているのよ。拓哉は、ここの伝説話を拓哉の歴史探索仲間から聞いて知ったらしいの。それでここの伝説話の真相を調べて見たがっていた拓哉は私に、ここへ行くから一緒に調べに行かないかって誘っていたんだけど結局、私は出張で行けなくて、それで拓哉1人で行って来たみたいだけど」
と、捲し立てるように言い、そんな私に美希は。
「ここにお兄ちゃんの失踪の原因があるの?」
そう問いかけた。
すると私は頷き。
「確証はないけど…」
と、自信がないような口振りで言ってから。
「でもこれしか考えられない」
そう私は続けた。
そう言う私の顔を美希は、ジーッと見詰めていたので、視線を感じた私は。
「何?」
と、美希に問いかけた。
すると美希は。
「ううん何でもない」
そう言い更に。
「ただ由佳莉さんはお兄ちゃんの事をよく知っているだなって、そう思っただけだよ」
と、続けていた。
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