黯然失色

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これが最後の希望なのだ。これを逃したら、もう、間に合わない。 失った自色を取り戻すべく、膝を震わせながら、童女らしかぬ、堂々とした姿勢で、一歩、また一歩、と、汽車を睨み、前進する。 歩む毎に、童女は本来の色を取り戻し、その輝きは金色に染まり、周囲との同調を拒んだ。
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