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丹頂鶴のような人でした。
あの頃、孔雀ばっかりの中であの人は。
毎日通いました。
ご祝儀はしません。
けれど身に付けるものにはこだわりました。
今日は着物。
翌日はミニスカートにハイヒール。
客席は舞台よりも私を見ました。
舞台の上からは満足気な視線が飛んできました。
鶴は結局飛んでいきました。
当時羽をおろす場所が私だけではなかったこと、
最後の羽をおろす場所が私のもとではないこと
全てわかってそれでも自己満足のファッションショーを数年続けました。
楽しかった。
小指に1本、赤いマニキュアを今も塗って
当時の煙草を一日一本だけ縁側で吸うのが私の日課です。
いい時代でした。
今も、いい時代だけどね。
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