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次に目を覚ました時
あたしは白い天井を見つめている。
すぐに聞こえて来たのは
__ッピ!ッピ!ッピ!って言うリズムを刻んだ機械音と
どこか遠くの方で喋っている女の人達の声。
その声の方に向けて首を動かすと
すぐに背中に激痛が走った。
「____っうぅ・・・・・・」
あまりの痛さで、情けない声が零れてしまう。
「あ!佐藤さん、気がつかれましたか?
ここが何処だかわかりますか?」
白いナースの制服に身を纏った
お目めクリクリの可愛らしい女性が声を掛けてくれたけど
頭がガンガンと痛んで
話している意味は分かるが、答える気力がない。
あたしが寝かされているベッドの顔横の
コールボタンを押した彼女は
「は~い、どうしました」と言う間の抜けた女性の声に続き
「佐藤由美さんの意識が戻りました。
松本先生に連絡してもらえますか?」
何処だかに向かってそう声を掛けたあと
「すぐに担当医の先生が参りますので
少しお待ちくださいね。
何処か痛む所はありますか?」
掛けられている布団を治しながら
優しいほほえみで話しかけてくれる。
"天使のほほえみ"とは、こういう笑顔の事を言うのだろうな。
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