第2章 スレ違いの恋心

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「いいんだよ、言いたいこと言って..」 たかしは、自分でカレーを盛り付けた。 「だいじな娘の一生の事だもの。  仕方ないよ...でも」 たかしは、福神漬けをポリポリ食べながら言った。 「でも?」 美代子は、カレーを、食べ終わりお茶を飲んでいた。 「柿平さんの気持ちも、なんとなく  わかってしまうなぁ」 たかしは、カレーとご飯をスプーンで混ぜていた。 「...」 「やっぱり、言わなかったのは、  嫌われたくなかった、  別れたくなかった、  一緒になったら、自分ももしかしたら  変われるかもって、  一か八か、掛けたんじゃないかなぁ?」 たかしは、言葉を選びながら話していた。 「掛けた?」 美代子は、目を見張った。 「そう、話を打ち明けて、振られるよりも、  結婚した方が、別れる確率は少なくなる..  男っていきものは、だいたい、エゴイストなんだよ」 たかしは、カレーを食べ終わった。
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