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人々の先頭を歩む男性が山頂にたどり着き、頂から周りに見える山々と川を見下ろす。
男は眼下を見渡していた目を不意に私に向け、私を睨みつけていると思ったら歩みより、私の前に跪いた。
男の様子を見守っていた、彼に従っていた者達もまた、男と同じように私の方を向き、男の後ろに跪く。
跪き頭を下げ、男は私に声をかけて来た。
「私達は故郷を追われ、流浪の身。
この山の麓に村を築き、暮らしていく事をお許しいただきたい」
男は私に声をかけた後、男の後ろに跪く者達から手渡された、酒と食い物を私の前に置き、手を合わせて祈る。
私は彼等に祈られて、初めて自分の存在意義を認識した。
彼等は山と川に挟まれた狭い平地に家を建て、田んぼを作り、畑を作る。
狭い平地を補うため、山の斜面に棚田を作り、段々畑を作った。
彼等が村を作った後も、大地が震え地滑りが起こったが、私は土砂が村に流れ込まないように押し止め、流れを変える。
山々に降った雨が川に流れ込み、川の水が狭い平地を洗い流そうとした時は、川の流れを変え対岸の山肌を削らせた。
私は私に感謝の気持ちを伝えるように拝み、供物を捧げる村人達に私の気持ちを伝えるため、山に踏み込んだ村人が迷わないよう目を配り、山の実りが多い所に誘導した。
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