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だけど一つだけこの片思いで分かった事がある。
見つめているだけで満足だなんてあれは嘘だ。
幸福を願うふりをしたとっておきの嘘。
聞こえはいいし見栄えもいい、自分さえも欺き抜く事ができる完全なる嘘。
僕はそんな自らの嘘を直視した途端分からなくなった。「幸福って、何なんだろう」そう、分かっている。
高二の僕にとってデカすぎるテーマだ。
扱いきれないしどんな偉人も未だ結論を出し切れていないテーマだ。
思いもよらず挑んでいたのだからしょうがない。例えばそれを嘘だと気付いたとして。
嘘の対義語のはずである真実に身を委ね奇跡に奇跡が重なり彼女とくっつけたとして。
それが果たして幸福だと言い切れるのだろうか。そんな事まで思っていた。
今や離婚率は結婚したカップルの約半数に迫るという。熟年離婚も増えている。
いや、僕は離婚が不幸だとは微塵も思わない。ただ片隅で思ってしまうことは。
ほらみろ幸福と直結なんてしないないじゃないかってこと。
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