0人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
たまには歯で砕いてもいいわ。また別の魅力を感じるの。カリッとね。そしたら、チョコレートの音だけ聴覚に響いて私とチョコレートはひとつになる。
舐めても噛み砕いても、しばらく、チョコレートだらけになるの。
あなたの視界はチョコレートだらけ。私の視界もチョコレートだらけ。髪も肩も胸も手元も足元もチョコレートにとろける。あなたはどう?そうならない?
ならないの?ならない…、そう。大丈夫よ。チョコレートを堪能してみて?あなたの視界はチョコレートが支配し、心も気持ちもすべてチョコレートだらけになる。私のようにすぐとろけるわ。
でもね。直になくなるの。チョコレートは溶けてなくなるの。すべて終わるの。なんて、悲しく寂しいのかしら?チョコレートは罪だわ。人をこれだけ翻弄させておきながら、人間の舌で甘味を占めさせておきながら、その場でなくなるのよ。なんて寂しいヤツなの?
これだから、チョコレートは人間を狂わせる。あなたはどう?あなたは感じない?
感じてくれた?ありがとう。チョコレートも嬉しいと感じてると思うわ。チョコレートは人間を翻弄させておきながら、こんなにも幸せな気分にさせるのだから。
私はチョコレートが大好き。チョコレートを気に入ってくれた、あなたも大好き。チョコレートは平和にさせるの。
最初のコメントを投稿しよう!