はじまり

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 部屋に戻った私は手紙を改めて見る。 「同じ筆跡、同じだ」  やっぱりストーカーだ。私は狙われている。そう考えた途端、怖くなってきた。外から誰かに見れられているんじゃないか。そう思うとじっとしてられずカーテンを閉める。 「なんなのもう」  身体が小刻みに震える。なんとか落ち着こうと両手で自分を抱くように腕を擦った。 「……ッ」  声が出そうになるのをこらえる。頬に水分が伝っている気がした。その場に座り込み身体を小さくして堪えるしかない。 「あっ」  寝てしまっていた。あれからしばらく小さくなっていたのは覚えているけど、それから記憶がない。 「うわっ、ぐしょぐしょ」  しまった。ヌルヌルに湿ってる。気持ち悪い。 「シャワー……行こ、服も洗濯だな」  のそりと立ち上がり、洗面所へ向かう。 「こんばんは」
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