はじまり

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「ひっ、誰?!」 「ひどいよ、僕の事、判らないの? 僕はこんなに愛してるのに」 「ストーカー?」 「本当に君はひどいな、そんな言い方、愛しているだけなのに」  私はその場からか後ずさった。室内だから逃げ切れるわけがない。それでもそうするしかなかった。 「やめて、たすけっ」  私が助けを求めようとした瞬間、口が塞がれ、後ろに倒れてしまう。 「むご、ひゃめっ」 「静かにしてよ、これから愛し合うんだから雰囲気が壊れちゃう」 「はれか、はす……れて」  誰か。誰か。助けてっ。
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