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「魔王様、突然ですが帝国から手紙が届きました。」
「…………は?」
「勇者が帰って来ないので、新しい勇者を手配したとか」
「………は?」
「ちなみに、これは決定事項だとか」
「………は?」
「でも異世界からの召喚は面倒だから出来れば勇者を返して欲しい、と言っています。」
「よし勇者、今すぐ帰れ。」
「えー……意外とこの生活楽しいのにー」
「お前がまた魔王退治しに来れば良いだろ」
「あ、じゃあ帰りまーす」
「パシリ意外とあっさり帰るんですね。」
「え、だってまた来れるんでしょ?なら帰るっす。んで……帝国がうるさくなくなったらまた戻って来るっす。」
「………そうですか。」
「んじゃ、荷物纏めて来るー」
「………パシリ、合格です。」
「「…………は?」」
「今のは、いざという時にパシリが魔王様を裏切らないか試した物です。」
「え、俺は正解だったんすか?」
「…えぇ。帝国に帰って魔王城の構造を詳しくバラすとか、逆にもっとゴネた挙げ句新しい勇者が来て魔王様を困らせるか。この2択だったんですけどね。」
「………俺は一切その話を聞いていないんだが?」
「あぁ、私の独断です。」
デジールは氷漬けになった
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