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「じゃあグラスノーレだけ別行動だな、どうしようか。」
「何か裏口の様な物は無いのか?」
帝国の地図を覗き込む。
「ちょ、ち、近いって………」
「そうか?悪い、地図貸してくれ。」
ブリュレが潔癖症だとは知らなかった。申し訳ない事をしたな。
「ん……?帝国の裏側はすぐ森になっているな。これはあるぞ、裏口。」
帝国の北にある国に行くのに、わざわざ北ではなく北東から道が出ている。
「なんで顔離しちゃうのかな、地図渡さなきゃ良かった……」
「ブリューざまあだねぇ~、ノーレたん、どうするぅ?裏口から行くとしてどこで合流するぅ?」
「…………めんどい」
「あのー、魔王さん達、俺の飛行船使いますかー?」
「えっ、勇者くん飛行船持ってるのか!?」
「やったぁ~あのムッさいスケベドラゴンから解放だぁ~♪ありがとねぇ…勇者サマっ♪」
「…………もう、それで良い」
「勇者………その、ありがとな。」
「いや、大丈夫っすよ。魔王さんには凄いお世話になってるんで……恩返しっす。」
「そうか。ならありがたく受け取っておく。」
「じゃあ決定だな!俺は帝国に日時を連絡しておくから、エクロとスゥは自分の城の警護を固めといて、勇者くんは飛行船の準備を。頼むな!」
「ブリュレ、俺は何をすれば良いんだ?」
「グラスノーレは………デジールさんを落ち着かせておいて!」
「え………どうすれば…」
あいつ、帰りやがった。
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