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エンヴィ(王)side──
いつもの様にアホ面している農民どもを見ている時だった。
「エンヴィ様!!東の魔王がやって来ました!!」
東の魔王?
面倒くさい。
「とりあえず、食事を用意しておけ。」
何が魔王だ。
最強と言われる北の魔王も連れてこれないくせに。
「はぁーあ、とりあえず着替えるか。」
───────
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「ようこそ、東の魔王、ブリュレ様。私は心より歓迎致します。」
面倒くさいな、いちいち来やがって。魔物のくせに。
少し馬鹿にして言った。
「ありがとうございます。今日は近頃の異世界者の召喚についてお話をしに来たのですが。」
あぁ……あれねぇ。
「あぁ………そうですか。とりあえず、お食事をご用意してますから…ふっ、まぁ魔王様のお口に合うかわかりませんが。」
魔物に人間の食事が食えるか知らないが、
少なくとも、“化け物”が食べる物はここには無い。
「ちょっとぉ王様、ボクたちの事少し馬鹿にしすぎじゃなぁい?」
あ、しくじったか。
まさか他の魔王がいるとは思わなかった。
まぁここまで言ったら、嫌味なんて言ったもん勝ちだよな。
「あら、エクレール様でしたか。気が付きませんでした。」
「……………エクロ、馬鹿にした、潰す」
南の魔王も西の魔王と一緒にフードを脱ぎ捨てる。
これは、まずい。
まだ帝国には魔王軍と戦える程の戦力は無い。
魔王が三人ならば尚更だ。
「おやおや、三大魔王様がお揃いで……」
だが、嫌味が止まらなかった。
四人いるくせに三人で来て偉そうにしてる所とか
ほんと、ムカつく。
「…………何が、三大魔王だって?」
最後の一人がフードをゆっくりと持ち上げた。
そいつは…………今まで見たことが無いほど美しかった。
エンヴィside end──
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