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「それ、何の演技っすかー?」
「っ!?」
「勇者くんっ!!」
「何で君がぁ!?」
「…………演技、か」
「勇者………今の、こいつのは……演技、なのか?」
「演技っすよー、だって、俺を魔王さんの元に行かせた時、言ってましたもん。
いちいち面倒くさい事を言ってくる魔王共を倒してこい。但し、一人だけ残しておけ。そいつに使えないゴミ共を処理させる。ってねー」
「そっ、そんな事はっ!!」
「言ったんだな。」
「っ……!!」
王が悔しそうに歯ぎしりをする。
「……俺を騙そうとした事、絶対に許さない。俺は、二度と帝国に力は貸さない。」
「あぁ、俺もだ!」
「ボクもぉ、やっぱり仕事って信頼が大事なんだよ、王サマ。」
「………少なくとも、お前、許さない。」
「くっ……魔物の癖に!!」
「どうだ、自分より下だと思っていた奴に見下される気分は。魔物に協力されずに自分の国が滅んでゆく悔しさは。」
「…………うるさい。」
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