魔王様だって恋したい。

様

帝国図書館、帝国最高裁判所でも見つからず、私は今戸籍を調べています。

「あ、あった。これですね、勇者リスト。」

この国は、転生して特殊能力を授かった者以外に、問題のある……つまり、死んでも良い者も勇者にする。

これは、転生者と罪人を合わせた、勇者のリストである。

「………えーと……あ、居ましたね。」

──姓名：ニコル・ヴァイラント

第二百三十七人目の勇者

特徴：普段は明るく人懐こい一面を見せる

容姿：顔、身体、声ともに◎

罪：───────

備考：容姿、性格ともに魔王を扱える可能性大であり、また、帝国に忠実である。　　　　　　￣￣￣￣￣

「おかしいですね……罪が載っていません……あれ？」

※但し、この者の罪に関しては、重要書庫に保管されているに当たり、必要となった場合は書庫係に伝える事。

「パシリ………一体何をしたんですか…」

────そして、魔王様に近づき、何を企んでいるんですか？