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ニコル・ヴァイラント 罪:殺人罪 備考 帝国法第264条において禁止されている同性との不純な交遊により、彼の幼なじみである現帝国国王エンヴィに恋愛感情を持ったニコルは、エンヴィを国王にするため、前代国王を殺害した。 結果、エンヴィが国王となり彼の罪を知ることで彼は勇者二百三十七人目として任命された。 以来、彼は現国王に忠実な部下となり、現在もなお、魔王に接近するという任務を遂行中である。 「パシリ………が……?」 激しい違和感を感じた。 私達に飛行船を貸し、ギルド登録させてくれた勇者がこんな事をするだろうか? 第一、国王の演技を見抜いたのは彼じゃないか。 それも帝国の作戦なのか……? 「あー……訳わからないです…」 「じゃあそのままくたばって下さいよ。」 ヒュンッと振り下ろされた凶器を横に避けると、舌打ちが聞こえた 「あなたは……」 「ふふっ、そうだよ。書庫係。」 「あ、書庫係さんでしたか。」 「お前は僕をどこで見たんだ!?……そんな事より、書庫の内容を許可無しで見られたからには…………生きて帰せないなぁ♪」 「……ふっ、あなたが私に勝てるとでも?ただの書庫係が?」 少し馬鹿にして言うと、彼の持っている短剣が左足を掠めた。 「あんまり僕を馬鹿にすると……怪我するよ?部外者は知らないだろうけど、書庫係に採用される条件は─────戦闘力だから。」 敵の目が光った。
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