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「あー……勇者おせぇ………」
たかが書庫にいるデジール拾ってくるだけだろ。
何でこんな時間かかるんだ?
「魔王様っ!!今、戻りました!!」
「遅い。」
「まぁ良いじゃないっすかー」
「勇者、お前もだ。」
がくっという音がしそうな感じで二人は項垂れた。
「とりあえず、勇者。なんか買って来い。」
「えぇ!?俺っすか!?」
「早く。」
「はいぃぃい!!」
え、お前人間!?って速度で勇者は飛び出して行った。
「魔王様………」
「何だ。デジール。」
「パシリを……勇者をあまり信頼してはいけません。」
「………何が、書いてあったんだ?」
「ざっと説明すると、勇者がここにいるのは帝国の計画である可能性が高いという事。そして、勇者が帝国国王の忠実な部下である事です。」
「…………少し、様子を見よう」
それが本当なら、近々何か行動を起こすはずだ。
もし、裏切ろうとしたら、殺す。
だが、何もしないのだとしたら………………
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