プロローグ

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身体がとってもフワフワする。 まるで雲のようにプカプカと空に浮かんでいるような心地。 身体の内から嫌なものがごっそりと外へ出ていってしまったかのようでとても気持ちがいい。 本当にこのままプカプカと雲のようにどこかへ行ってしまおうか。 風の赴くまま、綺麗な空でも眺めながら永遠に…。 …………………。 さっきから気になってたんだけど、どうして真っ暗なの? 上下左右どこを見ても黒一色でただひとつの色もない。 黒、黒、黒。 目を開けているのか閉じているのか。 それすらも分からない。 何も見えないということはすなわち、何も認識できないということ。 それはつまり、存在を認識できるものが何も無いということだ。 これがどれほど恐ろしいことか、今身をもって体感している真っ最中である。 …誰か。 誰かいないのかな…。 「誰かいませんか─?」 返事はない。 誰もいないのか。 それにさっきからカタカタ音がするんだけど何なのだろう。 響いてる音を聞く限り複数聞こえてるみたいだけど。 微妙に音がこもって聞こえるってことは何かしらの空間にいるのかな…? 「うおお!?」 ビクッと身体が反射的に飛び跳ねた。 突然目の前にデカデカと文字が現れたからだ。 急に現れたから相当ビビッった。 …なんだこりゃ。
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