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「死神だー!!!死神が攻めてきたぞー!!!」
ん?
今何だって?
「おお…、何てことだ…!奴等め…!」
「急いで迎え打つんだ!急げー!」
「嫌だあああ!まだ成仏したくないよおお!!」
「どうしたらいいんだ…!」
「王よ!早くお逃げ下さい!」
「何としても食い止めるんだ!」
「────────!」
「─────!」
「─!」
ああああああああああああ。
だからお前らは一斉に喋るなああああ。
「とにかく落ち着けよお前ら!死神が攻めてきたってどういうこと?俺ら最強の種族なんじゃ無かったの?」
「ええ。確かに種族としては最強ではあるのですが…、ただ一種族、我々不死族にとってはどうにもならない種族が存在するのです。」
「そう言えばさっきチラっとそんな事言ってた気がするな。神族だっけ?」
「はい…。いまいましい奴ら神の種族は我等を目の敵にして追い回し、恐ろしくも無理矢理成仏させようとしてくる血も涙もない奴らなのです!!ああ何と恐ろしい…。」
「……………。」
正直言うと、その神族とやらがやっていることは普通に良いことやっているようにしか思えない。
だってこんな骨だけの骸骨が歩いてる事だけでもおかしいのに、「何と恐ろしい…。」とか言いながらカタカタ震えてるのって倫理的に色々とダメな気がするんだけど。
つまりは不死っていう存在自体がそもそもアウトサイダーなんじゃないかってことだ。
死んだくせに骨になってまで未練がましく動き回るとか色々といかんでしょ。
そんな事を考えいるのも束の間、ついに死神とやらがこの部屋にまで到達したようだ。
砂煙を巻き上げながら豪快に壁を破壊して侵入してきやがった。
ソイツは頭まで覆う真っ黒なボロボロのマントを羽織っており、手には赤黒い巨大な鎌がしっかりと握られている。
そして…
中身がどう見ても骸骨なんだけど…。
そりゃあ死神って言ったら骸骨だけどさ。
骸骨が骸骨から逃げるって凄くシュール。
骸骨達は蜘蛛の子を散らすように死神から逃げ回る。
しかし死神は彼らに見向きもしない。
と言うより俺を見ていた。
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