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たった1つのキーワードが、人生の糧になっている。
「ひょっとすると、これが芸術?」
人間の永遠なる、テーマなのかもしれない。
「刺激が欲しい………………まだ私は若い」
バスルームで湯船に浸かりながら思考していると、
玄関のチャイムが鳴った。
(ピンポーン、ピンポーン!)
インターフォンが乱暴な程に、何度も押され。
「はーい!」
バスルームから出ると、バスローブを羽織り玄関に向かう。
ドアの覗き窓を観てみると、
女子高生の天木美佳(あまきみか)が立っている。
千秋が、ドアを開けると。
「今晩わ! 来ちゃった」
美佳が、屈託無く笑った。
「いらっしゃい、中に入って!」
「先生、お風呂だったんですか?」
自身が、バスローブ1枚だった事に気づき。
「ちょっと、待っててね」
慌てて千秋がバスルームに戻リ、服を着始めた。
美佳がリビングルームにあるテーブルの所に行き、
傍にある椅子に座った。
髪をタオルで拭きながら、千秋も椅子に座ると。
「美佳ちゃん、何か呑む?」
「じゃ、いつもの」
美佳がそう言うと、千秋が冷蔵庫の横にあるワインセラーの
場所に行く。
その中から一本だけ取り出し、ワインボトルとグラス2個を
テーブルの上に置いた。
グラスにワインを注ぐと、並々と注いだグラスを
美佳の前に置く。
「美佳ちゃん、どうぞ」
千秋がニッコリ笑うと、美佳が歓びながら一気に飲み干した。
「美味しい先生、ありがとう」
美佳が満足そうに笑い、グラスを卓上に置くと、
再び千秋がワインを注いだ。
「この事は、誰にも内緒よ」
千秋が含み笑いをしながら、念を押す様に言う。
まだ美佳は17歳の未成年、飲酒は厳禁だが千秋が執拗に
酒を奨めた。
「今晩、家に泊まるといいわ」
「うん、そうする!」
目の前にある美佳のグラスに、ゆっくりと酒が注がれる。
「どんどん飲んでね、後で一緒に楽しみましょうね。フッフッフッ」
赤色のワインが、私達を欲情させる。
そして、快楽に身を委ねる。
かなり酔いが廻って来た所で、千秋がセカンドバッグの中から
薬を取り出した。
その瞬間、美佳の瞳がキラリと光る。
「本当は、これが欲しくて来たんでしょ」
千秋が美佳の顔を覗き込むと、唾液を飲み込みながら頷く。
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