カフェ店員と愛、育みました

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「あのお店は社員さん何人いるの?」 「俺と、店長と、後輩の社員二人の四人だよ。後輩は二人とも新卒だから色々と大変」 困ったような顔をしながらも楽しそうに話す。 「外から見てたけど、従業員の雰囲気は良さそうだね」 「うん。店長がそういう雰囲気を作るのがうまいの」 「店長って今日いた人?」 「そう」 じゃあやっぱり瑛太くんを笑わせていたあの女性が店長なのだろう。 「クリスマスは変わらず忙しそうだね。ケーキの予約すごいでしょ?」 「リニューアルしてからの方が予約の数がすごいよ。明らかに料理の味もアップしてるからね。売り上げがすごい会社期待の店」 得意そうに言うから私まで嬉しくなる。忙しそうだけど、瑛太くんが好きな仕事ができているのは喜ばしいことだ。 「せっかくのクリスマスなのにごめんね。朱里さんと一緒にいられないかもしれない」 「大丈夫。もうそういうの気にしないから」 無理に相手に合わせなくてもいい。言わなくてもお互いに分かっている。 「その代わり、次の日は休みだから」 「じゃあ私も休み取ろうかな。有休溜まってるし」 「どこか行く?」 「私買い物行きたいんだけど付き合ってくれる?」 「いいよ。何買うの?」 「結婚する同僚へのプレゼント」 「あ、山本さん?」 「そう。瑛太くんも知ってたんだね。あの二人の結婚」 「相沢とは今でも時々連絡とるし」 へー、今でも連絡を取り合っているのか。結局彼女が瑛太くんに告白したのかは知らないままだ。山本にはそんなことを聞けるわけもないし。 「朱里さんは結婚式からの出席? 俺は二次会から呼ばれてる」 「うん、私は式から。会社の人と出席するよ」 「相沢がどんだけ浮かれてんのか楽しみだなー」 瑛太くんの口から相沢さんの名前が出ても今はもうそれほど気にならない。
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