カフェ店員と恋、夢中になりました

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腕の中で眠る朱里さんの動く気配で目が覚めた。枕元に置いたスマートフォンを見るとまだ朝の5時だった。さすがに朱里さんが会社に行く準備をするにも早すぎるだろう。外はまだ暗かった。 横にいる朱里さんはモゾモゾと寝返りをうっている。布団から肩が出ていて寒そうだ。 昨夜、いやほんの数時間前まで朱里さんと体を絡ませていたばかりだ。シャワーを浴びたら二人とも裸のまま寝てしまった。 肩まで布団をかけ直すと頬にキスをした。 いつもの真面目で大人な朱里さんが俺の唇や指の動きに艶かしい声を出した。それが愛しくて堪らない。 甘い香りのする髪を優しく撫でる。いつも朱里さんからはいい香りがする。髪が乱れる度にその香りに包まれた気がした。彼女の必死で抑える声や快感に歪める顔を思い出し、思わずもう一度頬にキスをする。そのまま瞼にもキスをすると朱里さんはゆっくりと目を開けた。 「おはよう朱里さん」 「んっ……おはよう……今何時?」 「5時くらいです」 「まだ余裕がある……」 「もう少し寝ます? それとも昨日のケーキを朝ご飯に食べますか?」 「朝ごはん……?」 「ケーキは特別な朝ご飯でしょ?」 「んー……」 まだ眠そうに目を細める朱里さんの唇にキスすると俺が先にベッドから下りた。 テーブルに誕生日ケーキの残りを置くと朱里さんは毛布で体を隠しながら起き上がった。 「もう隠す必要ないのに。俺全部見たし」 昨夜薄暗い部屋でも朱里さんの体の全てを見下ろして触れた。今更体を隠されたところで見えている肩や背中が余計に色気を増すだけだ。 「それでも恥ずかしいの……」 そう言って朱里さんはベッドの下に散った服と下着を拾う。
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