憧れたが現実みた

11/19
前へ
/33ページ
次へ
徐々に記憶が甦ってくる。 近づく足音、開くドア、暗闇から現れた何者か、頭を砕くほどの衝撃、ボヤける視界のなかで煌めく白銀の髪。 「ふ、ふぁぁぁぁぁあああっっ!!」 先ほどの出来事、目の前の少女に殺されかけたことを思いだし、慌てて床に転がっていた短剣を手に取る。 「ちょっ!剣をしまいなさい!」 目にも止まらぬ早さで少女は回転し、持っていた剣を蹴り飛ばした。 剣は猛スピードで飛んでいき、壁に刺さって止まった。 「まずっ、話を聞きなさい!」 慌てて剣取りに行こうとしたところで少女に腕を掴まれ、無理矢理座らされた。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加