憧れたが現実みた

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「な、なんだっ・・・・・・!?」 頭を失ったゴブリンは崩れ落ち、足を痙攣させ、遂に動かなくなった。 状況が読めず、既に生き絶えたゴブリンから目を離して回りを見渡した。 (今のは・・・・業火魔法・・?どこからっ!?) 業火魔法は魔法の中でも上位に位置する。それを使えるのは上位の魔法師だけだ。 そんな人がこんな森にいるはずがない。アラペルからのクエストかとも考えたが、ゴブリンの討伐など金にならず、引き受ける者などいないだろう。 (僕を、助けてくれた・・・・?) 一命をとりとめ、震えている足でたちあがり、もう一度辺りを見回した。 人の気配はなく、風に揺れる木々の音が森に広がっていた。
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