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「今まで、ありがとう。
結婚しますので、もう連絡しないでくださいね」
彼女、いや元彼女……
そもそも彼女と呼べるものだったのかも分からない。
電車に身体を揺らされながら
最後に来たメールを眺める。
悲しいはずなのに……
悔しいはずなのに……
胸の中からこみ上げて来るものは何も無かった。
『大人になったら結婚しよ!』
『働いて、安定したら一緒に暮らそ?』
こんな言葉に自分の将来像を重ね合わせていた時期。
光り輝く未来に大きな期待を抱いていた日々。
あの時の俺はどんな気持ちだったんだろう……
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