日々駆ける理由

5/12
前へ
/12ページ
次へ
淡く鮮やかな彩りをした日々を駆け抜けた日々。 あの頃の自分をもう一度描きたい。 「お客さん! お客さん! 終点ですよ!」 無意識の世界に囚われていた俺を駅員が呼び戻す。 あの時、大事にしていたモノはどこに囚われているんだろうか。 「すいません。ありがとうございます」 電車から降り改札を抜ける。 街灯に照らされた駅前の道路は閑散としている。 俺は何で生きているんだろう…… 俺が死のうと思ってしまうのは俺が弱いから? 俺が死のうと思ってしまうのは俺が脆いから?
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加