なくしたもの

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2011年9月11日、その日、私はニューヨークのマンハッタンの銀行の前で、ある人を捜していた。あの10年前の悲劇の日、崩れ落ちるビルの中から、最後に飛び出して来た人、ウィリアム ロドリゲスを。 ウィリアムや、亡くなられた方々の遺族の人達が始めた、“We Are Change”のメンバー、全米やカナダからの支援団体やらが、その銀行の前で待ち合わせをしていた。 真実を隠している政府に対する抗議集会とデモのためである。私もその集会に参加するため、朝1の飛行機でニューヨークにやってきた。 ウィリアムは、あのビルの掃除人で、全ての扉を開ける事が出来る鍵を持っていた。その日、仕事に遅刻した彼は、駆けつけて来た消防士や警官達を導いて、鍵の掛かったドアを1つ1つ開き、多くの命を救った。 数々のメディアは、彼を英雄と称え、ホワイトハウスにも招かれた。 唯、彼が他の多くの英雄と違ったのは、国からの援助金や、テレビドラマ等の誘いを、全て断わって、今だに真実を追究し、語り続けている事。 なぜなら、あの日、彼が体験した事と、公式のレポートが大きく違っていたから。そして、それを隠す事を強要されたから。 真実は隠されて、封印されている。彼は、その事を、アメリカ国内だけではなく、海外でもスピーチをしてまわっている、何時も同じ背広を着て。 「この様な状態では、死んだ多くの人や、友がうかばれない。」、と涙ながらにうったえ、そして多くの人々に語り続けている。  その日、私は2人の勇敢な人に出会えた。1人はこのウィリアム。もう1人は、“We Are Change”のルーク。彼の親友は9・11の真相は、ロ0クフェラー家とブッ0ュ家を中心として起こした、自作自演のテロであると、断言した。そして、殺された。ルークは今もなお、フリージャナリストとして、テレビでは放送されないニュースを、Youtube等でながし続けている。
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