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「しっかし、こんなにボロくなったプラネタリウム来て……どうすんだ?」
久しぶりに地元に帰ってきた俺は、幼なじみの美春に誘われて深夜の不法侵入真っ最中。
昔よく来ていたプラネタリウムへ、もう見れるはずのない星を見に来たのだ。
「んー…どうしようね」
おいおい…考えもなく来たのかよ。
ため息をつく俺に構わず、楽しそうに暗い廊下を美春は進んでいく。
「別にいいんじゃない?目的なんてなくたってさ。懐かしいから来たんだし…」
変わらない笑顔に、つい許してしまう自分に苦笑いを浮かべていると、美春の足が止まった。
それに合わせて俺も足を止める。
そんな二人の目の前にある大きな扉。
これも変わってないや……建物は随分変わり果てているのに。
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