誰にも言えない秘密

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涙の代わりに花びらが落ちる 昔からそうだ 嬉しい時 悲しい時 辛い時 涙を流せば落ちる花びら 他の子とは違う 異常な僕 親は昔から言う 『お前は普通じゃない』 『お前は俺達の子じゃない』 じゃあ僕は何なんだ?   僕の存在意義は? 結局両親は僕を捨てた 気味が悪いんだって バケモノだって 可笑しいよね? 僕は人間なのに みんなと違うだけでバケモノ扱いだなんて でも正直ホッとしてる これで家に僕を傷つける人はいなくなったから それに住む場所もある ローンは払い済みの一軒家 それだけは僕に残してくれた いや 残してくれた そうじゃない 残したわけじゃなくて仕方なく置いていった そんな感じ そして僕は感情を押し殺して生きることにした 学校も変えた 次に入学する高校も誰も知り合いのいない いわゆる不良高校 入学は明日 元々持っていた貯金とずっとバイトをして稼いだお金を合わせると贅沢さえしなければ今の生活で生きていける 高校でも空気のように生きていく マスクと伊達眼鏡をつけてできるだけ顔を隠す 教室と同化するつもり 何かあった時はその時はその時 どうにでもなるでしょ 自分を守れる人は自分しかいないんだから
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