【1】遺能者

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俺はせっかくの雪也の手料理を失敗されたくないと思い、見学は諦めて仕方なくゲームをして待つことにする。 「ゲームの続きしてるよ。」 「わかった。もう少しだから。」 「うん。」とだけ返してテレビの前に座りゲームを再開する。 ゲームの区切りがついてひと息つこうとした時、雪也がミートソースがかけられたパスタの皿を2つ持ってきた。 美味しそうな匂いがして味に期待が膨らみ、早く食べたくなった。 「お待たせ。」 「ありがとう。美味そうだな。いただきます。」 フォークを渡されて目の前に置かれたパスタを口に入れた。 一口食べて、雪也を見る。 これはかなり美味しい。 俺何度も来てるはずなのに初めて手料理食べたぞ。 「どう?」 不安げな表情でこっちを見た雪也に俺は微笑んだ。 「雪也凄いな。美味いよ。もしかして他にも得意料理あったりする?今度他のも食べてみたい。」 「得意かは何ともいえないけど、作れるのは他にもあるから、今度作るよ。」 毎日でも食べたいと思わせる味。 雪也は良い嫁になれるな。 ・・・・・・・・!? ん!? 俺ってもしかして餌付けされてる? いやいや、そんなことは・・・。 でも、マジでこいつパートナーになってくれたら俺、毎日美味いご飯食べられる。
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