【6】協力者

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********* 一般人研究者の協力者集団と予測したGRISの情報を少しでも得ることが出来た。 まだまだ情報不足ではあるが、これから徐々にでも的確に協力者集団であるGRISの情報を集めていくしかない。 思った通り彼らの殆どは不完全な遺能者であり、そこに付け込んだGRISのトップが上手く動かしているようだ。 「自分のこと父親だと言わなくてよかったのか?」 「はい。あいつが生きられるのならいいのです。それにしても、こんなやり方があったとは・・・。」 同じ遺能者の息子を持つ人物に頷いてしまいそうになる。 自分に息子がいることは公に知られてはいけないため、知られてしまうような言動は出来ない。 疑問に思うところはどうやって多くの不完全な遺能者を見つけることが出来るのかということだ。 歩きながら少しの間考えひとつの可能性にたどり着く。 “俺らみたいに情報の能力を持っていると考えるのが普通だよね。” “だよな・・・。瑞樹が全能力使えてたら聞いてはっきり出来るんだけどな。” 俺の思考を読んだ佑太の言葉に、今までの遺能者とは違い能力を次から次へと開花させる自分の息子に僅かながらに期待してしまう。 3人並んで歩きながら、報告をするために総司令官の待つ本部へと向かった。 *******
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