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雪也をパートナーにするかしないかのメーターが、パートナーにする方に少しずつ動いている。
パスタを口に運びながら内心複雑なことを考えてるなんて知らない雪也は、俺が料理を誉めたことが嬉しかったのか笑顔で食べている。
パスタを食べ終えた俺たちはまた元の定位置に戻る。
俺だけ遊んでいて雪也が終始宿題しているとなると、俺が来た意味ないよな・・・。
美味しいお昼ご飯を食べに来ただけな気がする。
まだ宿題が終わらないようなら今日は帰ろう。
「雪也。宿題まだ時間かかりそう?」
「うん、ごめん。まだ終わらない。」
やっぱり今日は帰るべきだと思い、俺はゲームを終了した。
「雪也、今日は帰るよ。また月曜な。宿題頑張れよ。」
「そっか。遊べなくてごめん。次遊ぶときは終わらせておくから。」
俺は雪也の肩をポンポンと叩いて、帰る準備をして立ち上がる。
少し触れただけでは心の声は聞こえないこともある。
タイミングよく何かを思っていれば聞こえてくる。
いろいろと聞きたい時は長く相手に触れることが必要だ。
「ちゃんと鍵閉めろよ。」
それだけ言って俺は雪也のアパートを後にした。
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